• このエントリーをはてなブックマークに追加
<実例1>
建設会社で技能実習中だったベトナム人のフンさんは、家族を助けるためにに来日。平日の仕事中は、「バカ」「アホ」という言葉だけでなく、「ベトナムに帰れ」という暴言を受けていたそうです。また、ヘルメットや角材で殴られるだけでなく、安全靴で蹴られるという暴行を受け、負傷したことも。休日は社長に私用の雑用もやらされていました。当然、休日はほとんどなく、給料は15日分程度しかもらえなかったといいます。結局フンさんは技能実習中だった友人に相談し、「失踪」を決意。その後は、不法就労に従事しました。皮肉なことに、技能実習より不法就労の方がお金を稼げたそうですが、数カ月毎に職を転々としているそう。不法就労では銀行口座もつくれず、保険にも入れないので危険な仕事は続けられないのが現実です。

<実例2>
縫製工場で技能実習中だったベトナム人女性は、低賃金で長時間の労働を強いられたそう。彼女は、雇用者の目を盗んで動画を撮影し、それをテレビ番組へ送り、助けを求めました。彼女に起きた過酷な経験は、実際にNHKで放映されています。

上記の例は氷山の一角ですが、実際にこのようなことは起こっているのです。彼らの失踪から、「賃金未払い」「ヘイト行為」「暴行」「雑用」「実際の労働条件がイメージと異なる」などが失踪の理由と考えられます。

つまり、問題となる企業では、賃金の未払いやヘイトスピーチ、暴行、パワハラなどが横行しているということ。日本人でも、このような環境で働くのは大変でしょう。

技能実習生として来日したベトナム人が、劣悪な労働環境に耐えかねて実習先から失踪するケースが急増している。正規の仕事に就けず行き場をなくして犯罪に手を染めたり、新型コロナウイルスの影響で実習先が破産したり経営難で解雇される事例も起きている。