• このエントリーをはてなブックマークに追加
ベトナム出身のグェン・ティ・キムアンさん(31歳)は、2018年5月に婦人子ども服製造の外国人技能実習生として来日し、山形県鶴岡市の縫製会社「フォーティーン」で働き始めた。

始業時刻は7時半。21時頃まで縫製作業が続き、帰宅後も寮でボタン付けなどの内職を課せられた。休憩時間すらまともに与えられず、出勤前に作ったおにぎりやゆで卵をポケットに入れ、作業時間中にトイレで食べたこともある。

タイムカードや給与明細書はなく、正確な労働時間はわからない。納期前は朝の5時半まで作業が続いた。
国は「過労死ライン」を、死亡または病気の発症直前1カ月に100時間以上の残業、または発症前の2~6カ月の平均残業時間が月80時間以上としているが、その基準を遥かに越えている。

「休みは週に1回あるかないかで、ひどいときは残業時間が200時間を超え、それでも給料は手取りで12万円程度。タイムカードは定時で打刻し、残業代は適正な賃金が支払われていなかった」

同工場では、11人のベトナム人実習生が働いていた。実習生は11個のベッドが並ぶ大部屋で寝泊まりし、シャワーはひとつしかなかった。外出が許されるのは週に1回で、同じ年に入国した実習生の代表者ひとりが、スーパーマーケットで全員分の食材の買い出しをした。

立ち上がったのは、グェンさんと同時期に入国した実習生だった。庄内労働基準監督署に駆け込み、窮状を訴えた。グェンさんが働く縫製工場と同社役員は19年6月に労働基準法第32条(労働時間)違反容疑で書類送検され、20年9月には出入国在留管理庁と厚生労働省が同社の技能実習計画認定を取り消した。

劣悪な労働環境から解放されたベトナム人実習生だが、実習先を失った。グェンさんら実習生の多くは、多額の借金を背負って来日しており、実習ができないからと帰国するわけにはいかない。

…本当に可哀想だけど、日本で犯罪しないでね。

やはり、ベトナム人の犯罪は、日本の会社や企業、ベトナム実習生を守らず放置する管理団体や、ベトナム実習生から助けを求められても無関係を装い管理団体に送り返すだけの警察、ベトナム実習制度の改善を全くせずに放置し続ける日本政府、ベトナムの送り出し機関などが原因の一端以上だと言っても過言ではないよね。