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スレ主さんの会社はビジネス関係との事ですが、その様な会社で、駐在員自身が従業員教育を手がけ、人材を育てなければならない場合を
前提に、私のつたない経験の一部を書き込んで見ます。
現地従業員の社内教育制度に恵まれている企業ではなく、駐在員が孤軍奮闘で苦労されている場合の参考になればと書いてみました。

1.企業意識を持たせる前提条件として、何よりも、従業員の職場定着率を上げる事が必須です。
  日本人会社員の場合、収入=給与+賞与ですが、ベトナム人は収入>給与+賞与となる事を常に念頭に置いています。
  ベトナム人のこの考えを実行可能にする事が駐在員として肝要かと思います。
  やり方は色々ありますが、一例を示せば、現在の給与体系を維持しながら、売上高による報奨金制度を設ける。 この場合、必要な報奨金
  の原資を本社営業部から分捕ってくるのが駐在員の腕の見せ所となります。 
  欧州企業で、ある契約で5,000ドルの報奨金をもらったと喜んでいたVN友人がいました。

2.最も基本的な事ですが、これはと見込んだ従業員に重点的にマンツーマンで日本の会社の考え方を教え込み、
  将来のマネージャーを育てる。
  特別に時間や場所を設定して教え込む必要はありません。その人と客先訪問する際の行き帰りの車の中で十分です。
  客先との交渉内容を生きた教材として使い、その都度、日本の会社の物の考え方を教え込んで行くのが効果的でした。
  しかし、こちらが期待する様な人材に育つまでには時間がかかりました。

3.従業員のスキル、知識をあげるためには、駐在員からの教え込みだけでは内容が一方に偏ってしますので、他の人の力を借りる。
  一例として、私の場合、メーカーの人にベトナムに来てもらえる機会を頻繁に作り(駐在員の仕事)、商品、業界等の知識について、
  その従業員のスキル・ 知識アップを図った。 また一方では、ベトナム客先を日本に招聘する機会が毎年3回ぐらいありましたので、
  その機会をとらえて、従業員をアテンドのため派遣し、日本の会社・工場で日本会社の考え方、商習慣などを直接体験させました。
  勿論、本社営業部に招聘を認めさせ、且つ、費用を負担させるのが駐在員の腕の見せ所。

長文になりましたので、ここで終わりますが、いずれにせよ、ベトナム従業員に企業意識を持たせるのは、社内教育制度がある大手企業なら
ともかく、そうでない企業では一朝一夕で成せるものではありませんので、時間をかけて頑張ってください。