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緑の相談員 2011年11月09日 22:22
街路樹に地面から1mくらいのところまで白い石灰を塗る目的の第一は、直射日光による日焼けから維管束(篩部、形成層、木部からなる)を保護するためです。特にコルク質の薄い樹木(例:プラタナス)では直射日光により維管束が破壊されやすい。逆に太くなったクスノキのようにコルク質が厚いものは必要がありません。樹木を移植するときに、枝葉をかなり切り落し、麻布を巻いている光景を目にすることがますが、これも同じ理由です。第二の目的は害虫から木を保護するためです。熱帯、亜熱帯にはたくさんの害虫がいます。中には穿孔性のものもおり、ほとんどの害虫はアルカリを嫌うので石灰を塗っておくと寄ってきません。ところで石灰には生石灰(CaO)、消石灰Ca(OH)2、炭酸カルシウム(CaCO3)がありますが、樹木に対する影響を考えると炭酸カルシウムが主体のものと思います。
これまでの仕事の関係で海外に行く機会が多くありましたが、ブラジル・ベレン、、マニラ、上海、バンコック、ホーチミナンいたる所で街路樹に石灰を塗った光景を目にします。尚、石灰硫黄合剤は果樹の病害虫予防として、主に冬季に散布するものです。

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