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マサト

2000/02/20 「値段」のハナシ by Masato  

 アジア諸国を旅して、やっぱり大変なのが「買い物」であったり、「値段交渉」であったりする。定価販売が当たり前の国からやってくると、この値段交渉という作業が新鮮で、それ自体を楽しめたりするのだが、やはりそれも最初だけ。俺にはもうそんな元気はありません(笑)もっぱらスーパーですましてる。
 スーパーの値段っていうのは、確かに市場とかで交渉して買う「最終値段」よりすこし高めに設定されているんやけど、俺は交渉にかける時間と労力をその値段で「買う」と考えてる。まあ、人それぞれ考え方は違ったりするけど、やっぱり便利なもんは便利なんで(笑)、一週間ぐらいの短い旅行でヴェトナムに来る人たちにもお土産買いはスーパーで、と俺は勧める。何とか族の布で作ったカバン!とかそんなんはないけど、やっぱり生活に根ざしたものがたくさんあって、その中にかわいらしー掘り出し物があったりする(らしい)から。 お菓子だコーヒーフィルターだって、まとめて買い物をやっつけることができるのもいいね。ってあんまり誉めてるとスーパーの回し者だと思われるので(笑)、さあさあ値段のハナシをしましょう。
 まず、もちろん皆さんがご存じの通り、定価というのは「あって無い」ようなもの。値段の中には様々な座標軸「季節、時間帯、性別、国籍、年齢、場所、ヴェトナム語力」といった様なものが存在し、それによって例えばフォー一杯食べるだけでも値段が変わってきたりする。最近はサイゴンにもたくさんのスーパーができてきてそれなりに「定価販売」という概念が定着しつつあるけど、まだまだ個人対個人の「交渉」による決定も幅を利かせている。
 確かに悪いヤツも多いけど、たぶんヴェトナム人の感覚では「値段に幅を持たせる」というのは、「誰にでも同じ値段で売る」のより遙かに自然なことなんだろうと思う。だから、ヴェトナム人の中でもお金持ちの人は、他のヴェトナム人よりすこし高めでものを買うことを受け入れてはいるし(うれしくはないやろうけど)、「お金持ちの外国人」の中でも、「貧乏な学生」及び「ヴェトナム語がわかる」という座標軸にも属する俺は多少安くなる。ヴェトナム庶民と同じ値段というところまではやはり難しいものも多いけど。
 話はすこしそれるけど、これは複数人で一緒に食事に行った時、誰がお金を払うかという難題にも共通している。ヴェトナム社会では「ワリカン」っていうのは99%あり得ないので、様々な立場を考慮して慎重に対応しなきゃいけない。複雑すぎる時もあって、この前なんか、「え〜っと誘ったのは俺やけど、向こうの方が年上やし、でも俺外国人やから向こうは奢ってもらうつもりかもしれへん。いや、外国人とはいえ俺は学生(ヴェトナムでは学生は貧乏の代名詞なのだ)という立場やし、あいつは日系企業で働いているし。うーむ、でも実際持っている金額では俺の方が上やろうし…ぐぉおおああ!!」と発狂寸前になりました。わかるかいこんなもん。
 そんなに悩むんやったら、自分で最初から全部払ったらいいのに、って思うかも知れないけど、そうもいかない。ヴェトナム人は立場というか、メンツというかそういうもんをとても重視するので、安易に「俺が払う」とも言えない。決して奢り続けるのが嫌なの(だけ)ではないのです(笑)。でも、概して言うと、ヴェトナム人にとって外国人はヴェトナムに来た「お客さん」と言えるので、ごちそうしたがるヴェトナム人が多いようですね。もし、幸運にもそういう場面に出くわすことあったら、大いに好意に甘えましょう。そうすれば彼らも喜んでくれます。

 うーん、ちょっと長くなりすぎたなかあ。続きは次回にまわして、サイゴンの実際の物価を調べてみよっと。しばしお待ちを!

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