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マサト

1999/11/11 Chuc mung nam moi! by Masato

 あけまして、おめでとうございます。
 ヴェトナムであろうと、日本であろうと、正月は正月!俺は日本人!しかしまあ、ここまで暑いと日本のようにおごそかな気持ちにはなれないけど。
 通常、もちろんヴェトナム人も我々と同じく太陽暦を使っているけど、どちらかと言えば重要度で言うと太陰暦の正月(テト)の方を重視する。太陽暦の正月は、雰囲気で言うと、クリスマス的などんちゃん騒ぎで祝う、という感じ。
 特に今年は2000年!!
  ということで、そりゃあもう、ヴェトナム人はどんちゃん騒ぎをする気満々!一週間ぐらい前から、なんか町中がそわそわしている。なんかよくわからんもんを建設し始める。
 特にレックスホテル前のロータリーに出没した、円形の建設物。あれはなんじゃ?

 これは、2000年を祝うためのイベントを行う舞台。またこんなところにこんなもん建ててぇー。絶対、ぜぇーったいにバイクとかで見に来る人たちで町中パンク状態になるんやろうなぁ。実際、前々日ぐらいにやってたリハーサルの時ですら、すでに大渋滞をまきおこしていたもんね。嗚呼、恐ろしや。
 いよいよ、本番!大晦日を迎えて、俺はどういう過ごし方を選択しようとしたかというと、「家でおとなしくTVをみてよう」作戦を選ぶことにした。だってさー、もともと日本でもそんなにイベントとかに興味があったわけでもないし、しかも「ヴェトナム、勝たないでぇー」の時も書いたけど、何かイベントがあった時のヴェトナム人の反応はホントにすごいんやから!あのバイク渋滞に巻き込まれたら肺ガンになって死んでしまいます。これマジっす。

 そこに、ヴェトナム人の友人から一本の電話。
 「マサト、チケットがいっぱいあるからみんなでレックスホテル前のイベントを見に行こう。」だって。チケット?なんじゃそら。だってあそこは町中のただのロータリーが舞台になってるだけでしょ、観たけりゃ誰でも見れるんじゃないの?
 なんと!!
 このイベントの為に、政府はヴェトナム第一の都市であるホーチミン市の中心、本当にど真ん中の人民委員会、レックスホテル、グエンフエ通り一帯半径500mをバリケード、公安の管理のもと封鎖してしまったのです!すごいなあ、すごい都市管理の仕方やなあ、そもそも日本とは発想の仕方から違うよなぁ。
 その封鎖の内側には、チケットを持っている関係者しか入れない。なんで俺の友人は持っていたかというと、彼女は学校の先生で、教え子たちが舞台の上で演技をするらしい。だから、招待された。すごいねぇ。
 おっかなびっくり家を出た。第一の、それでいて最大の関門。それはバリケードの突破である。もちろん俺たちはチケットを持っているんやけど、バリケードのまわりにはチケットを持ってないヴェトナム人がもう、わんさか集まってきている。
 人並みをかいくぐって、かいくぐってようやくバリケードのところへ。仏頂面した公安にチケットを見せる。よし、という感じでようやく中へ。
 内側に入ってしまうと、逆に普段では考えられないほど、静か。
 外の方を振り返る。
 何故入れないんだ!と怒ってるヴェトナム人が見える。こっそりバリケードを越えようとしていたヴェトナム人が公安に殴られている。
 どうして、こういうやり方になっちゃうんだろうな。
 すこし、寂しくなった。

 さてさて、肝心のイベントはどうだったのか。舞台自体はやはりヴェトナムの伝統の優雅で美しいが「つまらない」踊りが中心で、うーむ、2000年イベントでもやはりそうか、と失望。おまけにTV撮影用にその舞台そのものが高い位置に作られているので、近づけば近づくほど見えにくくなる。レックスからだったらよく見えただろうな。
 なんや、やっぱりTVで観てたほうがよかったんやん。
 「bon, ba, hai, mot….nam2000!!!」
ヴェトナム語のカウントダウンでついに、2000年がはじまった。「Chuc mung nam moi!(明けましておめでとう!)」とまわりの人たちと握手、握手。
 今年も、この国でこの人たちと共にやっていくんだなあ、と何となく感慨深い気持ちになりました。おっ、珍しい!?
 皆様、今年もどうぞよろしくお願いします。

 追伸。イベントはその後も深夜3時頃まで続き、最後の方には何故かファッションショーなどはじまりもう、訳がわからなくなりました。今年もヴェトナムはヴェトナムです。  

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